競輪選手になるには？向いている人や年齢・試験について調べてみた

どうも。

競輪戦線のボクです。

競輪は華があり、優勝すれば高額賞金も手に入るとても魅力的なスポーツです。

年齢層も広く、20年以上現役を務めている選手もいるくらい、とても寿命の長いスポーツとも言われています。

この記事を読んでいる方の中にも「将来競輪選手になりたい」「どうすれば競輪選手になれるのか」疑問に思っている方も多いのでは無いでしょうか？

そこで今回は「競輪選手になるにはどうすればいいのか」をご紹介します。

競輪選手になるための試験内容や競輪学校での生活環境、競輪選手に向いている人についてもご紹介するので是非最後までお付き合いください。

競輪選手になるまでの道のりは？

競輪選手になるまでの道のりは以下の通りとなっています。

1. 日本競輪学校に入所
2. 日本競輪学校で競輪に関する知識を身につける
3. 競輪選手資格検定試験に合格
4. 競輪学校を卒業
5. 競輪選手としてデビュー

ひとつひとつ詳しくご紹介します。

日本競輪学校（日本競輪選手養成所）に入所

競輪選手になるためには、静岡県にある日本唯一の競輪学校「日本競輪選手養成所」に入所する必要があります。

日本競輪選手養成所に入るためには、まず入所試験に合格しなければなりません。

試験内容は一次試験と二次試験の2種類。

一次試験には、自転車競技の経験がある者が受ける「技能試験」とそれ以外のものが受ける「適正試験」があります。

「技能試験」は、スタンディングスタートで男子は1000ｍ、女子は500ｍのタイムトライアル。

「適性試験」は、垂直跳び、背筋力の測定があります。

一次試験の参加費用は5000円となっていて、一次試験に合格した人だけが二次試験に進むことが可能です。

適性試験を行った人は、固定式自転車を使った最大回転数の測定や脚力を計測、身体検査、口頭試問、作文を行います。

二次試験の費用は7000円。

倍率は男子で10倍前後、女子で2倍ほど。

日本競輪選手養成所に入学後は、約1年間、共同生活を送りながら厳しいトレーニングや規則正しい生活を送り、プロアスリートとして、また一人の社会人として必要な技能や知識を身に着けていきます。

学費は無料ですが、食費やウェア、施設使用料に関しては自己負担。

卒業までに約120万円が必要です。

ただ、これには貸費制が用意されているので、卒業後のレース金で返済ができるようになっています。

日本競輪選手養成所の生活や資格検定の合格基準は厳しい？

日本競輪選手養成所の入所試験に合格しあた後は、養成所での厳しい生活が待っています。

男子は丸刈り、女子はショートカットという決まりがあり、ケータイやパソコンの持ち込みは禁止です。

電話は自由時間に公衆電話でしか使用できません。

学科では競輪選手に必要な法律の知識や競輪のルール、自転車に関する知識を身につけます。

他にも生徒は、競輪以外の国語や社会といった一般科目の授業も受けるようです。

実技は、学校内の施設やバンクで筋力トレーニングや実際のトラックレーサーを使っての厳しい訓練が行われます。

教官の指導は、学科と実技だけではなく、日常生活についてもかなり厳しく指導されるそうです。

競輪は公営ギャンブルで賭けの対象なので、不正防止とともに体調管理や生活態度についても厳しく指導されます。

養成所の生活が「厳しすぎる」と感じて途中で退学する生徒もいるので、逃げたくなるくらい本当に厳しいのでしょう。

卒業後に受ける「競輪選手資格検定」

日本競輪選手養成所で10か月を過ごした生徒は、卒業直前に競輪選手資格検定を受けます。

養成所に入所していなくても、競輪選手資格検定を受けることは可能です。

しかし、養成所に入所せずに競輪選手資格検定に合格するのは容易ではありません。

というのも、日本競輪選手養成所に入所せずに競輪選手資格検定で合格した者も今までに存在しないのです。

競輪選手資格検定の合格率は、養成所へ入所し卒業検定を通過した者に限られるため、競輪選手資格検定試験の合格率は養成所の入学試験と同等だと言われています。

男子は約10倍前後、女子は2倍前後と予想できるでしょう。

競輪選手資格検定で合格した生徒は、晴れて競輪選手としてデビューすることができるのです。

日本競輪選手養成所でしっかり知識を身に着けていれば、たいてい合格できるといわれており、ほとんどの受験生が合格しています。

合格すると、全国にある選手会に登録され、日本競輪選手会の支部に配属されます。

競輪選手に向いている人は？必要となる身体能力をまとめてみた！

競輪選手に向いている人は、どんな人か？

優れた選手になるために必要な身体能力をリストでまとめてみました‼

よって、体がぶれないように体幹を強くすることも不可欠です。

体幹を強くするには、背筋力の強さとも大きく関わっています。

脚力、体幹、背筋力が鍛えられている選手は競輪に向いている人と言えるでしょう。

競輪選手に必要な能力2「瞬発力」

スピード勝負である競輪は、持久力より瞬発力が重要になってきます。

瞬発力とは、一瞬の短い時間で大きな力出す能力のことです。

一瞬で漕ぐ力を出すためにも脚力、体幹、背筋力が必要ということになります。

競輪選手に必要な能力3「人間関係」

身体能力とはかけ離れたように思えますが、人間関係を上手く築ける能力を持つ人も競輪に向いていると言えます。

それは、競輪界の大きな特徴の一つとして、昔ながらの上下関係を大事にする雰囲気が色濃く残っていることに関係していると言えるでしょう。

通常、競輪選手には師匠がいて、師匠を慕う選手たちでグループを組みます。

グループの仲間同士で練習やトレーニングを行うので、先輩の努力する姿を間近で見て学ぶことができるのです。

レースでは「ライン」と呼ばれるチームを組んで戦います。

先輩や仲間と良い関係を築けていると、レースの展開や駆け引きなどでアドバイスをもらうことができ、協力し合うこともできるのです。

スポーツは、師匠からの教えや先輩たちからのアドバイスを聞き入れ、素直に従うことで成長していくことができます。

個人戦でもありチーム戦でもある競輪は、人間関係を上手く築ける人にとても向いているのです。

競輪選手になれるのは何歳までか？女性もなれる？

競輪に年齢制限はありません。

日本競輪選手養成所に合格した選手の史上最高年齢は35歳となっています。

一般入試の受験資格は、日本国内に居住し高卒以上の学歴を有する17歳以上の者で学歴は関係ありません。

受験資格に年齢の上限を撤廃したため、高齢での受験も可能になりました。

2010年から女子競輪（ガールズケイリン）の募集も行われています。

ガールズケイリンにおいては、50歳で競輪選手デビューを果たした選手もいます。

女子競輪も男子競輪と同じ流れで選手としてデビューし、努力をすれば高年齢でも競輪選手としてデビューすることが可能です。

競輪選手になるメリットは？

競輪はプロの選手としてレースに出続け、ランクを上げていくことで賞金を稼いでいくのが仕事です。

賞金額が最高のレースで優勝すれば、なんと1億円ももらえます。

羨ましい（笑）

世界で最も高い優勝賞金を誇るレースとして、ギネスブックに認定されています。

更に競輪選手には賞金以外の様々な手当てが存在。

着順に関係なく受け取れる「参加手当」雨や雪が降れば支給される「雨敢闘手当」。

年末年始に支給される「正月手当」などがあり、先頭誘導員資格を持つ選手がレースで先頭誘導員を務めると、その手当も支給されます。

他には、早朝から開始されるレースでもらえる「モーニング手当」。

21時頃から始まるミッドナイト競輪に出場するともらえる「ミッドナイト手当」。

落車してレースに出られなくなった時の「落車棄権手当」、予備として待機している選手の「予備選手手当」など様々です。

一定期間、競輪選手として勤めていた選手は、引退する際に2000万円の退職金と独自の年金120万円が15年間支払われ続けます。

一流になれば年収は高い

競輪選手の平均年収は男子選手で約1200万円となってますが、成績によって年収に大きな格差があります。

競輪のトップ選手は、昔から高額の収入を得ていることが知られています。

約2300名いる競輪男子選手は、レースでの成績によって6つのランクに分けられます。

• S級S班
• S級1班
• S級2班
• A級1班
• A級2班
• A級3班

最上位S級S班の選手は年収が1億円を超え、S級1班の選手は約3000万円。

A級1班の選手は約1100万円、新人選手が所属するA級3班の選手で600～800万円と言われています。

ガールズケイリンの女子選手の平均年収は約600万円。

男子選手に比べると半分ですが、女子スポーツの平均年収にしてはかなり高額です。

競輪界の最高峰レース「KEIRINグランプリ」はS級S班の選ばれた9名しか出場することができません。

優勝賞金額は、競輪で最も高額な1億円となっています。

また、日本のスポーツ界で初めて年収1億円を突破したのは、競輪で活躍する中野浩一選手です。

当時は、プロ野球でも年俸1億円を超える選手がいなかったため、中野選手の賞金1億円は大きな話題となりました。

最近だと、男子選手の中では、2019年に三谷竜生選手最高2億5500万円を獲得。

小林優香選手が2900万円を獲得しています。

選手寿命が他のスポーツに比べて長い

競輪は他のスポーツと比べて選手寿命が長いと言われていますが他のスポーツとどれくらい違うのか比較してみました。

まずは、競輪と同じギャンブルの競馬・競艇から。

競馬の騎手の選手寿命は平均30代後半と言われています。

体力や体重の維持が難しくなるのが理由で40歳を前に引退することが多いようです。

競艇選手の場合は、引退平均年齢は約55歳と言われています。

定年制の導入はなく強制的に引退させられることはありませんが、成績不振が続くと、引退勧告を出されることもあるそうです。

また、3年に1度の健康診断で異常が見つかり引退につながることもあります。

陸上選手の場合は、早い人で20代後半一般的に30代です。

体力の限界や重い故障やケガが原因で引退を決意する選手が多いようです。

野球やJリーグなどのプロスポーツ選手は30代までが選手生命のピークで、40代で一線として活躍する選手は多くはありません。

競輪の平均年齢は44歳頃ですが、40代や50代で活躍する選手も普通にいます。

競馬や陸上選手に比べると約1.5倍以上違い、競艇と大体一緒ということがわかりました。

もちろん、怪我や事故でやむを得ず引退を決意する選手もいますが、選手寿命は平均を考えると長いことがわかります。

最高年齢の現役競輪選手は？

現在、最高年齢の現役選手は60歳の作古雅俊選手です。

2020年1月に引退をした三ツ井勉選手は64歳の最高齢勝利記録を出しています。

このように、競輪は高齢でも活躍する選手がいる息の長いスポーツなのです。

なぜ、競輪は長く続けられるのでしょうか。それは、年功序列に関係があるのです。

競輪には「ライン」と呼ばれるチーム戦があります。

一列に並んで連携し合う戦法です。

先頭で風圧の影響を最もうけ、体力を消耗してしまう先行がいます。

その後ろを走ると、空気抵抗も少なく、体力を温存して走ることができます。

もしラインがなければ、年齢を重ね身体能力や体力の衰えたベテランよりも、体力と脚力のある若手選手にしか勝ち目はないように思います。

しかし、若いうちから先頭で風を受けながら走る先行役に徹し、先輩の勝利の手助けができたら、選手間での価値や評判が上がります。

すると、自分がベテランになった時、新しく出てきた先行選手の後ろを優先して回ることが出来るのです。

後輩が先輩のために道を開き、先輩は後輩のサポートをする、競輪の特徴でもある、上下関係を大事にするからこそ競輪を長く続けられるのではないでしょうか。

競輪選手になればメリットもあるがなるまでが厳しい

競輪選手の選手寿命はとても長く、様々な手当てもあり待遇はとてもよいです。

年収平均が約1200万円であり、努力してトップまでのし上がると1億円以上も稼げる夢のある職業です。

しかし、そこにたどり着くまでは大変厳しい道のりでもあります。

日本競輪選手養成所の倍率の高い入所試験、養成所での厳しい生活やトレーニング、競輪選手資格検定、これらをすべて乗り越えて競輪選手となるのです。

現在活躍されている選手も同じ道を通って、努力を積み重ねてトップ選手となっています。

厳しい世界を乗り越えると１億円も夢ではないかもしれまん。

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