競輪のギア比(ギア倍数)とは?ルール・平均値や予想への活かし方をご紹介!
競輪用の自転車は、一般的な自転車と比較すると形や仕様が大きく異なります。
そんな中、レースに最も影響を与えると言われているのがギア比(ギア倍数)。
競輪選手にとっては、戦略や走りやすさに影響する重要な要素の1つです。
今回は、そんな競輪選手にとって命とも言えるギア比について徹底解説!
ギア比の平均や変更した際のメリット・デメリット・予想への活かし方を詳しく説明するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
競輪のギア比(ギア倍数)とは?
競輪で使用される自転車は、ペダル側の大ギアと後輪側の小ギアがチェーンで繋がれていることで走ることが出来ます。
ギア比とは、その大ギアの数を小ギアの数で割ったもの。
例として、大ギア50・小ギア13の自転車の場合、50÷13=3.77がギア比です。
このギア比が大きいほど、ペダルを一回転させるために必要な力が大きくなり、踏み出しが重くなります。
つまり、大ギアの数が大きければペダルが重く、小ギアの数が大きければペダルは軽くなります。
ちなみに、一般的なママチャリのギア比は、2.20程度。
一方、競輪用の自転車は、平均で男子3.90・女子3.70と重めに設定されています。
またオリンピックでは、ママチャリの2倍以上となるギア比5.00以上の自転車が使われることもありました。
そんなギア比は、選手が戦略や良い走りをするための重要な要素の1つ。
正確に予想をするための大事な判断材料にもなるので、しっかりと抑えておきましょう。
競輪でギア変更するメリット・デメリット
競輪選手は、ギア比を自分で調整することが出来ます。
そこで、ギアを変更するとどのような影響が出るのか紹介していきましょう。
- ギア比を上げる
- ギア比を下げる
それでは順に説明していきます。
ギア比を上げる
ギア比を上げるメリット・デメリットは以下の通り。
- メリット:トップスピードを維持しやすい
- デメリット:スピードに乗るのに時間がかかる
ギア比を上げれば、少ない漕ぎ数でトップスピードを維持することが出来ます。
スタミナを温存しやすくなるため、レース終盤まで足を残すことが可能です。
一方、踏むペダルは重くなるので、スピードに乗るのに時間がかかります。
スタートダッシュが遅れるので、レース序盤は有利な展開で走るのが難しいでしょう。
また重いペダルを漕ぐため、使いこなすには脚力を鍛える必要があります。
ギア比を下げる
ギア比を下げるメリット・デメリットは以下の通り。
- メリット:トップスピードに乗りやすい
- デメリット:体力の消耗が激しい
ギア比を下げれば、ペダルが軽くなるので、トップスピードに乗るまでの時間を短く出来ます。
そのため、後方選手の仕掛けに素早く反応してブロックしたり、一瞬の隙をついて仕掛けることも可能です。
ただ、スピードを維持するためには、ペダルを漕ぐ回数が多くなるので体力の消費は早くなります。
レーススピードが早い場合や、持久戦になった場合などは、後半まで足を残すのが難しいです。
競輪のギア規制の歴史
競輪のギア比を変えると、良い点・悪い点を含め様々な影響が出ます。
そのため競輪界では、主流となるギア比が年々変化してきました。
年 | 主流ギア比 | 概要 |
---|---|---|
〜2007年 | 3.57 | 3.57がバランスの良いギア比とされていた |
2007年〜 | 3.57 | 山崎芳仁選手がギア比4.00でタイトルを総なめ |
2012年〜 | 4.00 | 山崎芳仁選手の影響で大ギア志向が広まる |
2015年〜現在 | 3.92 | ギア比4.00未満の規制が発表される |
元々、加速と持久力のバランスが取れるギア比3.57を使う選手が最も多かったようです。
そんな中、ギア比4.00の自転車を使っていた山崎芳仁選手が、タイトルを総なめに。
グレードレースを制覇し続け、重いギアの威力を証明します。
すると、山崎芳仁選手の後を追った若手選手などがその流れに乗り、ギア比4.00が主流になりました。
ただ、選手がギア比4.00を多用することで、たまたま良い位置にいて体力を温存出来た選手が勝つという展開が増加。
競輪ファンからは「レースが単調で面白くない」との声も上がるようになります。
すると、2015年12月31日のレースから「ギヤ比4.00未満」に規制されることが決定。
※ギア比一覧(縦軸小ギア・横軸大ギア)
上記テーブルの内、灰色(女子選手は灰色+赤色)の組み合わせは禁止。
男子選手は4.00未満・女子は3.80未満の制限の基、自由にギア比を調整しています。
競輪のギアが規制された理由をご紹介
上記で紹介したように、山崎芳仁選手がギアを上げてタイトルを総なめにしたことを発端に、ギア比が制限されるようになりました。
ただ、歴史的な流れ以上に、ギア比を制限するのには理由があります。
- 体格による有利不利を防ぐため
- 落車のリスクを抑えるため
- 体力を温存するため
ギア比による有利不利を無くすためや、選手の安全面など理由は様々。
それでは、1つずつ説明していきます。
体格による有利不利を防ぐため
日々トレーニングを欠かさない競輪選手とはいえ、元々持った身体は人それぞれ。
いくら鍛えても、筋肉量やスタミナは選手ごとに差があります。
そのため、ギア比を制限しなければ、筋肉量が多ければ多いほど有利にレースを進められるようになってしまいます。
例えば、体格が良く筋肉量のある選手がギア比を目一杯上げ、細身で筋肉量の少ない選手がギア比を下げるとしましょう。
そうなると、体格の良い選手は最後までスタミナを温存できますが、細身の選手はすぐにスタミナを消費してしまいます。
その結果、体格が良くギア比を上げられる選手は、何も考えず簡単に逃げ切ることが可能に。
生まれ持った体格によってハンデが出ないよう、ギア比は制限されています。
落車のリスクを抑えるため
競輪用自転車にはブレーキがついていないため、一度スピードを上げてしまえば、急に自転車を止めることは不可能。
ギアを上げれば上げるほどスピードは出ますが、その分制御が難しいです。
そのためギア比が大きいと、カーブの際にスピードが落ちきらず落車をしてしまう危険性が高まります。
実際に、大ギア志向が進んだ時代は、落車事故が問題となっていたようです。
ギア比に上限が設けられているのは、選手の安全面に配慮したことも大きな理由となります。
体力を温存するため
ギア比が大きければ大きいほど、ペダルは重くなります。
そのため、ギア比が大きいと脚力の消費が激しくなり、レース終盤で思うように仕掛けられなくなることが多いです。
ただ、競輪は終盤に展開が大きく動く競技。
レース終盤までに足を使い果たしていては、駆け引きも単調になり、見る側も面白くありません。
そのためギア比を制限し、競輪の魅力である駆け引きを、レースが最も盛り上がる終盤に作れるよう工夫されています。
競輪のギア平均【男女別】
ギア比4.00未満という規制がある中、選手はどのくらいのギア比で走っているのでしょうか。
直近行われたレースに出場した選手のギア比を調査してみました。
レース種別 | 平均ギア比 | 最大ギア比 | 最小ギア比 |
---|---|---|---|
男子競輪 | 3.91 | 3.93 | 3.83 |
ガールズ競輪 | 3.77 | 3.79 | 3.69 |
※2024年6月29日いわき平競輪
男子競輪で最も多く使われていたギア比は、3.92。
ガールズ競輪では、ギア比3.77が最も多く使われていました。
男子・ガールズともにほとんどの選手が上限ギリギリのギア比を選択。
トップスピードを維持するために、制限の中で上げれるだけ上げているようです。
競輪でギア比を活かした予想の仕方
ギア比を見れば、選手かどのように攻めるかやその日の調子を知ることが出来ます。
参考にしている方は少ないと思いますが、ギア比ごとの特徴を抑え上手く予想に活かすことが出来れば、勝率が上がること間違いなしです。
- ギア比が大きい選手は逃げ狙い
- ギア比が小さい選手は捲りや差し狙い
- 当日にギアを下げた選手は体調が良くない
それでは、ギア比ごとの特徴と予想への活かし方を詳しくご紹介します。
ギア比が大きい選手は逃げ狙い
先行選手はラインの先頭で走るため、仕掛けるタイミングを自分次第で決めることが可能。
その上で、先行逃げ切りを狙う場合は、常に先頭で走り続けようとします。
その場合、加速力ではなく、いかにトップスピードを維持し続けられるかが重要。
なるべくスタミナの消費を少なくするために、ギア比を大きくします。
よって、先行選手でギア比が大きい選手は、逃げを狙っていると想定できるでしょう。
ただ、逃げは全国的に決まりにくい決まり手。
闇雲に狙っても勝ち目はありません。
- みなし直線が短い
- 333バンク
- 先行1車
上記条件が揃っているレースに絞って、ギア比が大きい選手を優先して買い目に入れておきましょう。
ギア比が小さい選手は捲り差し狙い
レース後半で仕掛ける選手は、逃げのラインが油断した一瞬の隙をつこうとします。
そのため、スピードをキープすることよりも加速力が重要。
一気にトップスピードに乗って仕掛けるために、ギア比は小さく調整します。
よって、ギア比が小さい選手は、捲りや差しを狙っていると考えられるでしょう。
ただ、狙っているのと勝てるかどうかは別の話。
その選手が捲りや差しを決めれるかどうかは、決まり手の数を見て判断するのが重要です。
ギア比が小さいうえに、捲りや差しの決まり手が多い選手がいれば、積極的に買い目に入れましょう。
当日にギアを下げた選手は体調が良くない
ギア比は、レース当日にも変更可能です。
そのため、当日の体調によって、ギア比を変える選手もいます。
特に、急にギアを下げた選手には注目してください。
ギアを下げるということは、重いペダルを踏む力がないか脚力が持たないと感じているということ。
そのような選手は、体が重く、本来の調子ではないことが想定出来ます。
急にギアを軽くした選手は、疲れが溜まっていて後半失速する可能性が高いので、買い目からは省いておきましょう。
競輪ギア比まとめ
ギア比を見れば、選手の戦略や当日の調子を判断することが出来ます。
そのため、正確な予想をするためには、見過ごせない判断材料です。
ただ、そこまで細かく予想をする手間は掛けられないという方もいるはず。
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