どうも。

競輪戦線管理人のボクです。

今回は、競輪における失格についてご紹介します。

競輪は、選手同士の駆け引きや激しい競り合いがレースの醍醐味と言えるでしょう。

しかし、車券を買って楽しむ公営ギャンブルですから、公平・公正なレースを行うことが何より大切です。

そのため競輪には、選手に対して細かなルールが決められており、中でも選手にとって最も重い処分である「失格」について今回は徹底解説。

競輪を観ていると、落車させても（しても）失格にならなかったり、何事もなかった選手が失格と判定され「おやっ？」と思った方も多いと思います。

そんな方に向け、競輪における失格理由や点数、ペナルティ・賞金ついて詳しく解説するので、ぜひ最後までお付き合いください。

競輪で失格に該当する4つ違反行為と失格基準とは？

競輪における失格は、違反行為により課せられるペナルティの中でも特に重たい処分です。

失格になると選手生命に大きな影響を及ぼすので、選手は細心の注意をはらってレースに参加する必要があります。

では、実際のレースにおいて、どういったことが違反行為となり失格の対象となるでしょうか。

競輪の違反行為と失格基準について解説します。

下のイラストは、競輪場のバンク（走路）の状態を示したものです。

引用：keirin.jp

下記にいろいろな用語が出てきますが、このイラストをイメージしていただければわかりやすいと思います。

それでは、失格に該当する違反行為と失格基準を確認しましょう。

違反行為と失格基準1「斜行・蛇行」

選手はレース中、進路に対してまっすぐ走らなければなりません。

進路を斜めに走ることを「斜行」、ふらふら走ることを「蛇行」といい、どちらも他の選手の走行を妨害する危険な行為です。

そして、以下の行為に該当した場合は失格とみなされペナルティが課されてしまいます。

• 本人や他の選手が落車した場合
• 本人や他の選手の自転車を故障させ、レースに重大な支障が生じた場合
• とくに著しい斜行・蛇行により、進路妨害をおこなった場合

内側から外側へ移動する際にも、急激に向かった場合は、斜行とみなされる場合があります。

違反行為と失格基準2「押圧」

レース中、ほかの選手に外側から体当たりしたり、じわじわ走路外へ押し出す行為のことを「押圧」といいます。

押圧された選手は、無理な姿勢となりバランスを崩してしまう可能性があるため危険な行為です。

押圧に対する失格基準は3点。

• 本人や他の選手を落車させた場合
• 本人や他の選手の自転車を故障させ、レースに重大な支障が生じた場合
• とくに著しい押圧をした場合

競輪では、先行選手の後ろで激しく競り合う場面が見られますが、過度な競り合いは、落車の原因となるため、押圧とみなされます。

違反行為と失格基準3「内側追い抜き」

競輪は、外帯線の内側をまっすぐ走っている選手に対して外側から追い抜かなくてはなりません。

内側から追い抜きをかけることは危険な行為とみなされます。

内側追い抜きに対する失格基準は以下の3点。

• 外帯線の内側を走る選手を、内側から追い抜いた場合
• 内側追い抜きが原因で、本人やほかの選手が落車した場合
• 内側追い抜きが原因で、自転車を故障させてレースに大きな支障が生じた場合

ただし、前走する選手が失速した際、それを避けるために内側から追い抜く場合は問題ありません。

違反行為と失格基準4「押し上げ」

レース中、ほかの選手に内側から体当たりしたり、じわじわ外側へ押し出す行為のことを「押し上げ」といいます。

押し上げされた選手は、無理な姿勢となりバランスを崩すので、押し上げはかなり危険な行為です。

押し上げに対する失格基準は以下のとおりとなります。

• 押し上げによるふらつきなどの結果、レースに支障が生じた場合
• 押し上げにより、本人やほかの選手を落車させた場合
• 押し上げにより、本人やほかの選手の自転車を故障させ、レースに大きな支障が生じた場合
• とくに著しい押し上げをした場合

競輪では、先行選手の後ろを固める選手が、後方から勢いよく追い上げてくる選手をブロックする場面がありますが、過度なブロックは落車の原因となるため、押し上げとみなされます。

競輪で選手が失格になった場合のペナルティは？

ここまで、失格に該当する行為と基準についてご紹介しました。

勝つためにはギリギリを攻めることも必要ですが、一歩間違えば大事故につながるた無茶な行為は慎まなければいけません。

では、勝つことに夢中となり危険行為を犯し失格とみなされた選手にはどんなペナルティが課されるのでしょうか？

失格になった場合の処分、違反点数によるペナルティ、違反点数の確認方法などを詳しく解説します。

着順と賞金が剥奪される

レース中に違反行為を行い失格と判定されると、その選手の着順は無効になってしまいます。

たとえ1着であっても、失格となったレースの成績や賞金などはすべて剥奪。

更に、次の日からのレースにも出場できなくなります。

競輪は、最高時速が70km/hともいわれる中で競い合う自転車競技です。

違反行為により落車してしまえば大ケガを負ってしまい、最悪の場合、命を落とす場合もあります。

また、競輪は公営ギャンブルであるため、観客が購入した車券が一瞬にして台無しです。

レースでの違反行為は、他の選手やファンに大きな損失をもたらすため最も重いペナルティーが科されます。

違反点が加算される

失格になった選手には、違反点が30点加算されます。

違反点とは、違反をするたびに加算される点数のことで、累積点数に応じて選手にペナルティが与えられる仕組みです。

自動車免許の点数制度を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。

失格以外でも、走行注意（走注）で2点、重大走行注意（重注）で10点が違反点に加算されます。

（走行注意や重大走行注意は、失格にはならないものの、違反行為をした選手へのペナルティです）

違反点の累計が一定以上になった選手には、普通より厳しいペナルティが科せられます。

失格点が加算される

失格になった選手には、失格点が3点加算されます。

失格点とは、選手のクラス分け（級班）を決めるときに用いられる点数の一つです。

競輪では、半年間の評価点に基づいて、翌半年間のクラス分け（級班）が決まります。

評価点は、平均競走得点から失格点を引いた点数です。

つまり、いくら平均競走得点が高くても失格点が多いと昇級・昇班することができません。

斡旋停止になる可能性がある

失格となった選手のうち、著しい違反行為を行った選手は「斡旋停止」という処分を受けることがあります。

斡旋停止とは、選手が一定期間（最長1年間）、どのレースにも斡旋（召集）されなくなるということです。

競輪選手は、レースの賞金が収入源ですので、レースに出られないと、その間の収入がなくなってしまいます。

また、直近4ヶ月間の違反点累計が規定以上となった選手は「斡旋をしない処置」という処分を受け、違反点の累計点ごとのペナルティは以下の通りです。

斡旋停止は審理がありますが、斡旋をしない処置は、違反点の累計で自動的に対象となるのが、その違いとなります。

特別指導訓練を受ける必要がある

違反点は4ヵ月ごと（1月～4月、5月～8月、9月～12月）に集計され、累計90点以上になると、強制的に特別指導訓練を受けなければなりません。

特別指導訓練は、静岡県伊豆市にある日本競輪選手養成所にて泊まり込みで6日間行われます。

訓練にかかる費用はすべて選手が負担することとなり、携帯電話の持ち込みや飲酒もできません。

競輪選手としての心構えやルールについての講義が中心となりますが、自転車の訓練もあります。

特別指導訓練は、違反行為をしっかりと反省してもらい、心と体を鍛えなおす場所です。

競輪で失格が起きた場合の払い戻し・返還になるのか？

危険行為が起きるとレースがかなり荒れてしまいます。

最悪、投票していた選手が落車・失格となり投票した意味がなくなってしまう可能性も。

では、失格が起きた場合は返還、または払い戻しはできるのでしょうか？

残念ながら失格が起きても、返還・払い戻しは不可能です。

そもそも、競輪には競馬・競艇と違い返還対象がないので、払い戻し・返金はできません。

だからこそ、事前に失格が起きそうかどうかを予期することも競輪予想では非常に重要となります。

競輪で失格回数が多い選手は？

競輪で失格回数が多い選手はどの選手なのか気になっている選手もいると思います。

そこで失格回数が多い選手を調査してみると、別府競輪をホームとする大塚健一郎選手が…

51回も失格になっていることが判明！

大塚健一郎選手は、過去にS級S班に昇格したこともある実力者です。

攻めたレース運びが特徴的な選手なため、失格が非常に多いことで知られています。

YouTubeには、大塚健一郎選手の失格レースがまとめられた動画もアップされています。

かなり激しいレースが繰り広げられているので、気になる方はチェックしてみてください。

競輪の失格に伴う違反点・評価点を確認するには？

失格に伴う違反点・失格点は「KEIRINスポニチ」で確認することが可能です。

ランキング形式で選手の成績がまとめられています。

後ろのページになるにつれ、評価点が低い選手です。

違反点数が増えれば、レースに参加できなくなるので、選手心理として積極的に攻めることができなくなります。

競輪の予想をする際には、直近の勝率や競走得点などとともに、失格や違反点数も参考にしましょう。

競輪で予想する際は違反点を加味して勝率を上げましょう！

今回は、競輪における失格についてご紹介しました。

ここまで紹介したことをしっかり理解することで、以下のように予想に活かすこともできます。

• ペナルティが課されるボーダーギリギリの選手は安全な走行を心がけるので好走しない可能性がある
• 違反点が多い選手がいるラインは団結力に欠ける可能性がある

ただ、普段の予想に加えて出走選手全員の違反点まで検討するとなるとかなりの時間を要します。

そこで、管理人が時間短縮のために使っているので競輪予想サイトです。

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