競輪で勝負していると、思わぬ展開となることも多く「選手間で何か決まりがあるのか」「知らないルールがあるのか」と感じることも多いでしょう。

それもそのはず、競輪選手は公式に定められたルールの他に、選手間の信頼を保つために定められた暗黙のルールを守りながら走っています。

そこで今回は、「暗黙のルール」を徹底解説！

特にレースに影響するルールや予想に活かすためのポイントをまとめて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

競輪に暗黙のルールがあるというのは本当？

実は、競輪には基本的なルールや禁止事項の他に暗黙のルールというものが存在します。

この暗黙のルールは、選手間や車券購入者と選手の間にあるモラルやマナーのこと。

道徳的なものなので、別名「競輪道」とも言われています。

ただ、公式には定められていないため、競輪ファンでも知らない方がほとんど。

暗黙のルールを知っていれば、読みづらいレースも読めるようになるので、頭に入れておきましょう。

競輪の代表的な5つの暗黙のルール

競輪の暗黙のルールは数も多く、選手によってどのルールを重視しているかも異なります。

そこでまずは、大半の選手が守っている代表的な暗黙のルールをご紹介。

• 何の動きもないレースをしてはいけない
• ラインの並びは前日コメントや顔見せ通りにする
• 顔見せで競りを表明したら少なくとも1回は競りに行く
• 番手選手は後方選手の仕掛けを牽制しなければいけない
• 先行する番手・3番手選手が仕掛けるのは最後の直線から

暗黙のルールを知れば、競輪をもっと深く知ることが出来るうえ、楽に展開を予想することも出来ます。

1つずつ詳しく解説するので、参考にしてください。

何の動きもないレースをしてはいけない

競輪の醍醐味は、レース展開がどうなるか予想して当てること。

選手が攻めずに展開の変化もなければ、車券購入者は予想をする必要がなくなり、競輪の面白さがなくなります。

そうなると車券購入者は減る一方となり、公営ギャンブルとして成り立たなくなるでしょう。

そのため、選手はレースが終わるまでに1回は必ず仕掛けて展開を作るという暗黙のルールがあります。

競輪では全く動きがないレースはありえないので、展開予想をしなければ勝つことは出来ません。

ラインの並びは前日コメントや顔見せ通りにする

競輪は、ラインの並びや組み方でレース展開が大きく変わる競技。

展開を読むために必ず必要な要素のため、車券購入者は選手コメントや顔見せからラインの並びを必ず確認します。

そのため、もし選手コメントや顔見せと異なる動きをすると、想定外の展開に。

ラインの並びは予想の軸でもあるため、車券購入者が展開を読むことはほぼ不可能になってしまいます。

予想が難しくなりすぎないように、ファンを裏切らないように、マナーとして一度表明したラインの並びと異なる動きはしてはいけません。

顔見せで競りを表明したら少なくとも1回は競りに行く

競りとは追い込み選手が他のラインの番手を横取りすること。

目標とする先行選手の後ろにつけなかった場合や、より先行力のある選手の後ろにつこうとする際に使う戦略です。

ただ、競りは事前に表明したラインの並びを崩すことにもなります。

上記でも紹介した通り、基本的にラインの並びが変わるのはマナー違反。

車券購入者からすれば、想定外の展開となってしまいます。

そのため、顔見せで競りを表明した選手は、必ず1度は競りを狙わなければいけません。

イレギュラーな展開となる競りですが、顔見せの際に表明することで、車券購入者が予想出来るようにしています。

番手選手は後方選手の仕掛けを牽制しなければいけない

ラインにはそれぞれ役割があり、個人個人が協力することで、より有利にレースを進めることが出来ます。

特に番手選手は、後方の仕掛けをブロックするという重要な役割を担うポジション。

ブロックしなければ他ラインに有利な位置をとられ、先行選手が自分のペースで走ることが出来なくなります。

そのため、番手選手が仕事をしなければ、そのラインはチームとして機能しません。

先行・番手選手が助け合わなければ勝てないので、ライン内の選手間の信頼を保つために、自分の役割を全うすることがマナーとされています。

先行するラインの番手・3番手選手が仕掛けるのは最後の直線から

競輪は、最後の直線が最も競争が激しく、最も盛り上がります。

そのため、先行ラインの番手選手は最後の直線で盛り上がりを作れるよう足を残しておかなければいけません。

さらに先行する選手が不利にならないようにするためにも、番手選手の仕掛けるタイミングは重要。

番手選手が早めに仕掛けると、先行選手は後方選手の仕掛けをブロック出来ずに抜かされてしまいます。

レースに盛り上がりを作るため、先行選手が不利にならないために、早めに個人戦に持っていってはいけません。

競輪の暗黙のルール一覧

上記で紹介した暗黙のルールは、ほんの一部の代表例。

その他にも暗黙のルールはたくさんあり、選手は厳しいマナーの基、競争しています。

選手同士の信頼や車券購入者に配慮をするために、たくさんの暗黙のルールがあります。

ただ、全ての暗黙のルールがレースに反映されるわけではなく、考え方は選手によって様々。

レースの種類によっても、選手の動きは異なります。

そのため、普段の走りからその選手が暗黙のルールに対してどういう考えを持っているか把握することが重要です。

競輪の暗黙のルールを予想に活かすためのポイント

暗黙のルールは、罰則がないとはいえ、守らなければ車券購入者や選手からの評価が下がることも。

そのため、モラルとして守る選手が多く、レースにも度々影響を与えます。

• 繋がりが弱いラインの番手は仕掛けが早い
• 引退が近い選手は無視する可能性がある
• 顔見せで競りをした選手は高配当が狙える

上記を覚えておけば、暗黙のルールが影響してイレギュラーな展開となるレースでも上手く予想出来るようになります。

1つずつ解説するので、ぜひ参考にしてください。

繋がりが弱いラインの番手は仕掛けが早い

暗黙のルールは選手間の信頼に大きく影響します。

選手間の信頼関係は、ラインをより強いチームとして機能させるための重要な要素。

よって、普段からよくラインを組む関係性が深い選手同士ほど、細かく暗黙のルールを守ります。

一方、繋がりが弱い場合は、頻繁にラインを組むわけではないので、モラルよりも自分の勝利を優先することが多いです。

そのため、即席ラインや違う府県同士のラインの場合、早めにラインを崩し仕掛ける選手も見られます。

ラインを組む選手同士の所属地域を確認し、繋がりや関係性が弱い場合はスジ違いで予想するようにしましょう。

引退が近い選手は無視する可能性がある

暗黙のルールは破っても罰則はありませんが、破ると他の選手がラインを組んでくれなかったり八百長を疑われたりします。

最悪の場合、競輪場からの評判が落ち、斡旋を受けられなくなる場合も。

今後の競輪生活に大きく影響を与えるため、基本的には守る選手が多いです。

ただ、引退が近い選手は暗黙のルールを破っても、その後にあまり影響がありません。

引退前に結果を残したいという思いも強いので、モラルよりも自分の勝利を優先する傾向があります。

そのため、暗黙のルールを破った思わぬ攻め方をする可能性が高いです。

引退が近くモラルを無視する傾向がある選手が出場するレースは、展開を読むのが困難なため、見送るようにしましょう。

顔見せで競りをした選手は高配当が狙える

競りは、無理に足を使って他のラインの番手を奪いに行くため、リスクも伴う難易度の高い仕掛け。

ただ、競りが決まればかなり有利な位置でレースを進めることが出来ます。

そのため、実力がない選手でも競りが決まれば車券に絡むことも。

高配当を狙いたい方は、競りを仕掛ける選手を積極的に買い目に入れましょう。

顔見せや選手コメントで競りを表明している選手に注目です。

競輪の暗黙のルールまとめ

競輪の暗黙のルールを知っていれば、今まで予想出来なかったレースも読めるようになります。

ただ、競輪はラインや競走得点などその他の要素もしっかりと見なければ、予想は出来ません。

そのため「暗黙のルールまで考慮するのはかなり手間がかかる」「もっと楽に稼ぎたい」と感じた方も多いでしょう。

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