どうも。

競輪戦線管理人のボクです。

今回は「競輪の階級」についてご紹介します。

競輪には多くの階級があるため「どの階級の選手が強いかわからない」と疑問をお持ちの方も多いでしょう。

また、階級はどのように決まって、いつ変わるのかを知りたい方は多いはず。

この記事では、競輪の階級について初心者でもわかりやすいように詳しく解説していきます。

階級の種類や決定方法も合わせてご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください！

競輪の階級とは？

競輪の階級とは、選手ごとの実力がある程度わかるように設定されたものです。

競輪選手の階級は「S級S班」「S級1班」「S級2班」「A級1班」「A級2班」「A級3班」と6種類。

レースに出場する選手の階級は、以下のように必ず記載されています。

競輪では、選手の階級のことを「級班」と呼びます。

競輪初心者の方でも、出走表に書いてある級班を見れば、その選手の大体の実力を推し量ることが可能。

そのため、級班はレースを予想をする上での重要な判断材料の一つとなってます。

競輪の階級は「2級6班制」

現在、2300人ほどの競輪選手が日本競輪選手会に在籍しています。

この人数は日本のプロスポーツでは最大規模の人数。

そのため、競輪選手は大きく「S級」「A級」にランク分けされ、さらにその中で以下の6つに細分化されています。

S級は上から順に「S班」「1班」「2班」と分けられ、A級も同様に「1班」「2班」「3班」となっています。

その中で、最上にあたるS級S班に在籍できるのはたったの9名のみ。

競輪の最高位に在籍することがどれほど狭き門なのかが、在籍人数からわかります。

ここからは、それぞれの階級の特徴を解説していきます。

A級3班

競輪学校を卒業した選手は、A級3班に配属されます。

在籍人数	約450人
出場可能レース	チャレンジ戦

A級3班の選手は「チャレンジ戦」という7車立てのレースに参加し、結果を残すとA級2班に昇格します。

A級3班には、デビューしたばかりのフレッシュな若手を初め、実力が落ちてきているベテランの選手が多く在籍。

そのため、実力の差が出やすく、予想がしやすい特徴があります。

A級2班

競輪選手としてデビューを果たしたA級3班のルーキーが、まず目指すべき階級がA級2班です。

在籍人数	約550人
出場可能レース	F2レース

人数的にはA級3班よりも多く、勢いのある若手であれば、スムーズにA級2班へ昇格する選手が多いです。

しかし、A級2班は勢いだけでは乗り越えられない、本格的な戦いが始まる階級。

というのも、格上であるA級1班の選手と同じレースに出場しなければならないため、結果を残すことが格段に難しくなります。

それ故、A級2班で足踏みしている選手や負けが続いて降格してしまう選手もしばしば。

厳しい条件下でも、しっかりと結果を残せるセンスやテクニックを持った選手のみが、次の階級に昇班できます。

A級1班

A級の最上位の階級であるA級1班。

ただ、S級とA級の実力差が顕著であるため、S級2班とA級1班を行き来する選手は多いです。

ここでは、2023年後期にA級1班となる注目選手を2名ご紹介します。

S級1班最高齢在位記録を持っている西川親幸選手は、実に36年ぶりのA級戦を戦うこととなりました。

もう一人の紫原政文選手は、前期の失格が響き、1989年以来34年ぶりのS級陥落。

長くS級で戦った2人のベテラン選手がA級落ちを喫することとなりました。

S級2班

S級2班は、A級戦のレースで大きな活躍を残し、A級からS級へと昇格した選手が最初に所属する階級。

S級2班になると、G3などの重賞レースにも参加できるようになることが特徴です。

上位の成績を残せば残す程、G1・G2のようなよりグレードの高いレースに出場することが可能。

S級の中では最下層にあたりますが、S級に所属しているので当然実力者が揃っています。

ちなみに、2023年後期にS級2班となる注目選手を下記の5名。

通算9度のG1決勝進出がある木暮安由選手が、前期2度の失格が影響し2班へ降班。

徳丸泰教選手が15年目にして初のS級入りを果たした他、121期からは後藤大輝選手がS級デビューとなります。

S級1班

次代のS級S班を目指しているのがS級1班です。

S級1班の在籍人数は、競輪選手全体の1割にも満たない220名。

したがって、在籍するだけども非常に難しい階級となっています。

また、最上級ランクのS級S班への昇級を虎視眈々と狙っており、上位者であれば実力的にもS級S班と遜色ありません。

ここでは、2023年後期にS級1班となる注目選手を5名ご紹介します。

特に注目なのは、デビューから無傷の30連勝という大記録を成し遂げた中野慎詞選手。

S級1班に昇格することで、強者揃いのG1レースへの出場できるようになります。

競輪界のトップであるS級S班と対戦する回数も増えるため、中野慎詞選手の実力がどこまで通用するのか、楽しみにしている競輪ファンも多いでしょう。

S級S班

選ばれた超人のみ君臨する級班で、その人数はたったの9人。

S級S班への在籍条件は、前年のG1タイトルホルダーと獲得賞金上位者のみ。

S級S班の選手は、通称「赤パン」と呼ばれる特別な赤色のレーサーパンツを着用しています。

競輪選手全員が、このレーサーパンツを履き活躍することを夢見て日々レースに励んでいるのです。

ちなみに、2023年後期にS級S班になる選手は下記の9名。

S級S班は他の級班と違って、昇降級の適用期間が次のKEIRINグランプリまでとなっています。

そのため、上記9名は2023年12月27日までS級S班に所属することになります。

S級S班の選手は、その年の競輪界を牽引していく選手なので、しっかりと選手名を覚えておきましょう。

ガールズケイリンの階級はL級1班のみ

ガールズケイリンは登録選手数が少ないため、競走得点や成績に関係なく、全員がL級1班に在籍する一層制。

男子選手でいうとS級S班とA級3班が一緒のレースを走るので、実力差が顕著に反映されてしまいます。

また、ラインを組むことや他の選手をブロックすることが禁止されているため、完全なる個人戦になっていることが大きな特徴。

そのため、ガールズケイリンでは、競走得点順に着順がついてしまうような鉄板の決着が多いです。

競輪の階級毎の平均年収を調査

実力差を少なくするため、6つの階級に分けられている競輪選手。

男子競輪選手の平均年収は1,200万円程と言われていますが、出場できるレースのグレードは階級毎に異なるため、稼いでいる年収も大きく変わってきます。

ここでは、階級毎の平均年収についてご紹介します。

S級選手の平均年収は1,600万円

各級班毎の平均年収は以下の通りです。

競輪のトップレーサーであるS級S班ともなれば、年収が1億円を超えてきます。

レースで活躍していることは言うまでもなく、出場するレース自体の賞金額が高いからとも取れるでしょう。

S級S班とS級1・2班には、年収にかなりの開きがありますが、S級選手は皆、男子競輪選手の平均年収以上は稼いでいます。

A級選手の平均年収は700万円

各級班毎の平均年収は以下の通りです。

一番最下層のA級3班の選手でも平均年収は600万円。

一見高額な年収のように思えますが、競輪選手は、自転車調整費やトレーナー費用等のさまざまな諸経費がかかります。

したがって、活躍できない選手はかなり厳しい生活を送っています。

ただ、一流選手になればかなりのお金を手に入れることができるのも事実。

夢のある職業であることは間違いないありません。

競輪の階級における昇級方法をご紹介

競輪では、半年に一度のペースで、選手の成績に応じて階級の入れ替えが行われています。

その入れ替え方法は、主に下記の2パターン。

• 定期昇級
• 特別昇級

それぞれ詳しく見ていきます。

定期昇級

1年を前期（1月〜6月）と後期（7月〜12月）の2期に分け、前々期の成績によってクラスが決定します。

平均競走得点から失格点を引いた成績を基準に、昇降級の可否を検討。

S級選手の下位200名とA級選手の上位200名が入れ替わり、A級2班と3班の間でも、約150名の選手が年に2回入れ替わります。

特別昇級・昇班

特別昇級・昇班の条件は主に下記の2点です。

• 3場所連続で優勝すること
• レインボーカップで上位に入ること

一つ目が、3場所連続で完全優勝をすること。

9レース連続で1着を取ると、条件を達成した翌日から昇級・昇班となり、A級1班・2班の選手はS級2班へ、A級3班の選手はA級2班に昇級します。

ちなみに、2022年に3場所連続で完全優勝を達成し、S級選手の仲間入りを果たした選手は以下の11名。

優秀な成績を残したことで、競輪学校を早期に卒業した121期の中野慎詞選手と太田海也選手。

2人のスーパールーキーがS級2班へと特別昇級を果たしています。

二つ目の条件は、レインボーカップで上位に入ること。

レインボーカップとは、A級の選手が上位の級班への昇級の権利をかけて争うレースです。

通常、A級のレースは7車立てで行われますが、このレインボーカップはチャレンジファイナル・A級ファイナルともに9車立てのレース。

チャレンジファイナルでの1〜3着の選手はA級2班へ、A級ファイナルでの1〜3着の選手はS級2班に、レース翌日付で特別昇級が認められます。

2022年のレインボーカップにおいて、特別昇級を果たした選手は以下の6名。

2016年にA級に降格して以降、成績が不安定だった八谷誠賢選手。

2022年前期に行われたレインボーカップにおいて、執念で3着に入線し、見事6年振りにS級選手へと返り咲きました。

競輪の階級まとめ

今回は、競輪の階級ついてご紹介しました。

選手の階級は、その選手のレベルを見る一つの指標となります。

階級が一つ違うだけで、実力の差は大きく変わってくるので、基本的には階級が上位の選手を軸に予想を組み立てるのが無難。

しかし、選手同士の相性や当日のコンディションや条件によっては、格上選手が格下選手に負けることがあるのも事実。

また、特別昇級・昇班した選手は勢いがあるため、一概に階級だけで判断することはできません。

したがって、選手の階級のみで買い目を決めるのではなく、複合的な情報を集める必要があります。

そのため、情報を集めるだけでも、多くの時間や労力を費やし、非常に骨の折れる作業になることは間違いありません。

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