どうも。

競輪戦線のボクです。

競輪には「登録消除」という制度があります。

これは、一定期間競走得点下位にいる場合、強制的に選手登録を抹消されて引退させられる制度です。

一般に「代謝」と呼ばれています。

これは半年に一度行われるもので、男子なら30名、女子なら3名。

その都度、引退の憂き目に遭っています。

過去にどんな功績を残していても、結果を残し続けることができなければレースに出走することができないのが競輪の厳しさです。

今回はそんな代謝の危機にある選手を紹介している「競輪明るくない」というサイトをご紹介します。

サイトの特徴から投稿主、SNSアカウントから実際の投稿内容まで徹底的に紹介するので、ぜひ最後までお付き合いください。

「競輪明るくない」とはどんなサイト？

「競輪明るくない」というサイトは、代謝の恐れがある選手の状況や近況の成績を紹介しているサイトです。

ちなみに代謝とは、選手やレースのレベルを高い水準で維持する必要性があることから、レベルの落ちた者を淘汰するための制度として設けられました。

競輪選手は数あるプロスポーツの中でも、選手寿命が長い部類に入ることから、50歳を過ぎてもなお現役である選手も少なくありません。

「KEIRIN.JP」で検索すると、50歳以上の現役選手は259名、全選手のうち1割を占めています。

内訳は50代256名で60代3名、すべて男子であり、女子の最高齢選手は49歳です（令和4年4月30日現在）。

しかし、そのことが逆に選手の新陳代謝を促していないという批判も。

いかに社会全体が高齢化著しいとはいえ、新陳代謝が健全になされていない世界は、若手の成長を阻んで、澱んだ空気を作りかねません。

そのため代謝制度は、こうした弊害を解消し、選手やレースのレベルを維持・向上させる手段として、期待・活用されている側面があるといえます。

具体的には、以下のような内容です。

1年を前期（1～6月）と後期（7～12月）に分けた上で。

1. 男子はA級3班所属選手で、3期連続で平均競走得点が70点未満の者
2. 1のほかに、直近3期分の競走得点を3で割った数値が70点未満の者
3. 女子は2期連続で平均競走得点が47点未満の者
4. 3のほかに、直近3期分の競走得点を3で割った数値が47点未満の選手
5. 1から4の基準に従って選手を順位付け、男子は下位30名、女子は下位3名を上限に代謝

このほか、年1回の身体検査で合格しなかった場合や、疾病・怪我等で欠場が3年続いている場合でも、復帰できなければ代謝の対象となります。

「競輪明るくない」サイトは、こうした代謝されるおそれのある選手の状況や近況のレース成績などについて紹介するサイトです。

【あくまで個人の調査です】と断りながらも、競走得点下位選手の一覧表を作成し、3期分の競走得点やその平均点、直近の出走状況等を紹介しています。

スタートは2016（平成28）年6月であり、最初は半年に1回程度の更新でした。

これはその年を前期と後期に分けて紹介していたからと考えられます。

その後は少しずつ更新頻度も増え、2019（平成31・令和元）年からは月に1～2回の更新頻度になりました。

それに伴い、単なる得点状況の紹介にとどまらず、各選手のレースの戦いぶりや、筆者なりの今後の展望などが記載され、内容が充実してきたように感じられます。

 「競輪明るくない」の投稿主はどんな人物？

「競輪明るくない」サイトの投稿主は「hebotaro」（へぼたろ）さんという方。

競輪以外にも競馬や競艇にも参加しているという筋金入りの勝負師のようであり、日々あらゆるギャンブルで勝負しています。

休みの日だけではなく、仕事終わりにも勝負するほどのギャンブル好きで、何度となく高額な車券を的中させているようです。

 「競輪明るくない」の投稿主のTwitterアカウントをご紹介

「競輪明るくない」の投稿主「hebotaro」（へぼたろ）さんはTwitterアカウントも所持。

SNSではどんな内容の投稿がされているのか？調査結果をご紹介します。

フォロワー数：865人

フォロー数：251人

ID：hebotaro

フォロワー数が800人を超えており、一定の人気を誇っています。

投稿内容は自身の競馬・競輪・競艇の予想や投票結果の紹介が中心。

しかし、時には自分自身の生活面の紹介（仕事のことや自炊の様子）などもつぶやいています。

特に自炊の様子は写真入りで結構詳しく書かれていて、ギャンブル専用アカウントというわけではなさそうです。

hebitaroさんの人間像が気になるという方は、ぜひチェックしてみてください。

「競輪明るくない」の投稿内容をご紹介！2023年に首（代謝対象）の選手は？

ここまでで「競輪明るくない」とはどんなサイトなのか。

また、投稿主はどんな人物なのかをご理解頂けたのではないでしょうか。

ここからは「競輪明るくない」の具体的な投稿内容についてご紹介します。

2016年7月22日「2016年前期明るくない…隠れ3期目の存在」

最初に投稿されたと思しき書き込みは、2016（平成28）年7月22日。

この年の前期で代謝となった選手が紹介されていました。

ただし、ここでは「隠れ3期目」に関する記載もあります。

代謝対象選手が各地区の選手会支部長に就任すると、公務に従事する必要があることから、満足にレースに参加することができません。

その場合は代謝の対象から外れ（「競輪に係る業務の方法に関する規程」83条2項1号参照）、通常より代謝対象選手が少なくなるという裏事情も掲載 

このように「競輪明るくない」は、ただ代謝危機にある選手を知ることができるだけではなく、競輪に関する深い知識についても知ることができるサイトとなっています。

2021年6月30日「2021年前期3期目成績」

では、昨年の状況について見ていきましょう。

2021年前期は161名（男子153名・女子8名）が代謝対象選手となり、事前に引退を表明した選手8名（男子7名、女子1名）を含む33名（男女ともに上限）が代謝となりました。

ここでは代謝対象選手の競走得点状況と、平均競走得点70点未満が2期連続だった男子3名と47点未満の女子1名が引退したことが記載されています。

この中には、以下の選手も含まれていました。

・遠藤洋希（茨城115期）：2019（令和元）年11月松山競輪で落車・負傷し、復帰が叶わず

・近藤幸徳（愛知52期）：通算500勝を数える、名古屋競輪場所属選手の重鎮

・齋藤勝（広島53期）：60歳まで現役を続け、世界選手権4回出場を誇る実力派選手

・飯田よしの（東京106期）：趣味のロードレーサーから競輪選手に転身した珍しい存在 

特に、落車・負傷後に懸命のリハビリを続けながら、復帰できずに若くして引退のやむなきに至った遠藤洋希選手には、多くの選手やファンから、引退を惜しむ声が寄せられました。

2022年1月1日「2021年後期3期目成績」

2021年後期は、代謝対象選手が150名（男子137名・女子13名）おり、うち33名（男女ともに上限）が代謝となりました。

前期と合わせると代謝された選手は66名（男子30名・女子3名）で、上限ギリギリの数です。

この中には、以下のような選手も含まれています。

・阿部康雄（新潟68期）：脱サラして24歳で競輪学校に入学。開設記念優勝6回を誇る苦労人

・松井英幸（愛知52期）：世界選手権メダリスト（銀2銅1）で「世界のマツイ」と呼ばれる

・諸田勝仁（埼玉54期）：通算300勝・開設記念優勝歴3回の実力者

・太友花（福島118期）：六大学卒・元声優と異色の経歴を誇る選手

これに先立ち、出走回数不足による競走得点修正の断りが記されていました。

【あくまで個人の調査です】とはいいながら、こうした細かい点を反映させた上で、ランキングを作成している所は特筆されるべき点でしょう。

2022年4月30日「2022年前期3期目成績」

あくまで確定版ではなく、4月30日現在の成績ということで記載されています。

現在のところ代謝対象となっている選手は128名（男子117名・女子11名）です。

前期の期末まであと2か月ほどありますが、おそらくこの中から実際に代謝される選手が出てくることでしょう。

特に代謝のボーダーラインスレスレ（男子でいえば67.5点、女子でいえば47.5点あたり）の選手は、この2か月間は代謝をめぐる壮絶な争いに巻き込まれることになります。

クビになるかならないかの瀬戸際でもあり、対象となっている選手達の心中は、穏やかならざるものがあるでしょう。

現在のボーダーラインスレスレ選手の中には、以下のような選手も含まれています。

・和田誠吾（広島55期）：37年のキャリアと記念優勝4回を誇る。現在男子代謝対象順位4位

・原敬次（佐賀60期）：通算462勝の大ベテラン。現在男子代謝対象順位10位

・川田ひな（香川114期）：赤髪の競輪選手として有名に。現在女子代謝対象順位4位

・田中麻衣美（新潟102期）：モデル出身という異色の存在。現在女子代謝対象順位1位

若い頃には一時代を築いたベテラン選手達が、こうして引退に追い込まれている姿を見ると、改めて競輪とは厳しい実力の世界だということが、お分かりいただけるでしょう。

「競輪明るくない」についてまとめ

今回は「競輪明るくない」についてご紹介してきました。

競輪は実力勝負の場であり、優勝劣敗というように、力が落ちれば引退するのはやむを得ないこと。

それは輝かしい履歴を持つ実力者であっても、例外ではありません。

昨年まで絶好調だった選手も今期に入り調子を崩し、一気に低迷するということも珍しくないです。

どんな選手でも調子の波はあるので、競輪では常に最新の情報を取り入れ、柔軟に予想方法を変えて勝負することが重要と言えるでしょう。

しかし、常に最新の情報を集めるのはなかなか骨が折れることです。

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